ユング心理学のグレート・マザーの意味とは?

ユング心理学

子育てのヒントになる!ユング心理学のグレート・マザーの意味とは?

グレートマザーって、スターウォーズに出てくる魔女のことですか?
グレート・マザーとは、心理学者のユングが考えたことばで、物語では魔女やドラゴンとして登場します。スターウォーズのグレートマザーも、ギリシャ神話の魔女がモチーフで、グレート・マザー的な役割を果たしてますね!グレート・マザーは、人類のこころの中にある母なるもののイメージで、二面性があるのが特徴です。
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グレート・マザーを理解すると、子育ての大きなヒントになります。子どもがなぜか、母親である自分のことを「オニババ」などと言ってきて凹んだことがある方は、ぜひ読んでみてください!

グレート・マザーとは、人類のこころの中にある母なるもののイメージ

ユング心理学のグレート・マザー(太母)とは、実際の母親のことではなく、人類のこころの中にある母なるもののイメージです。

神話や昔話に出てくるやさしい女神、恐ろしい魔女は、人のこころにあるグレート・マザーをわかりやすく物語化したものです。

グレート・マザーは、やさしさと恐ろしさの二面性をもっている

グレート・マザーは、あらゆるものを育てる母なるもののイメージというやさしさの象徴です。

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仏教でいうと、母親の慈悲をあらわす菩薩観音がグレート・マザーのやさしさの面を表現しています。キリスト教の聖母マリアも、グレート・マザーのやさしさの象徴ですね。

いっぽう、グレート・マザーはその偉大な力を持て余してあらゆるものを呑み込む恐ろしい性質も持っています。

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恐ろしいグレート・マザーは、ディズニーアニメでも魔女としてよく出てきます。たとえばラプンツェルのゴーテルは、自分の美しさを保つために、ラプンツェルを支配しようとしていますよね。グレート・マザーをよく表している例だと思います。

子どもが荒れている?じつは内なるグレート・マザーと対決しているのかも

子育てをしていると、誰でも子どもから「オニババ」とか「クソばばぁ」と呼ばれて、悲しい想いをしたことがあるのではないでしょうか。私は今5歳の息子がいますが、まさに少し前まで反抗期で、毎日「このクソばばぁ」や、「バカなんじゃないのっ!」と言われてショックを受けていました。。。

子どもは、母親にグレート・マザーの恐ろしさを投影してしまう

子どもが母親に対して、汚い言葉で悪口を言ってくるとき、母親にグレート・マザーの恐ろしさを投影しています。投影とは、色付きメガネのようなもので、母親は本当は鬼ではないのに、子どもは母親に鬼のイメージを重ねてしまうのです。

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子どもは、発達の段階で本物の母親から離れて自立しなければなりません。そのためには、いつまでも甘えんぼでいるわけにはいかず、適切な時期になると母親が恐ろしいグレート・マザーに見えてくるのです。そして、内なるグレート・マザーと対決する=反抗期を迎えて少しずつ自立し、こころが成長していきます。

母親自身も、自分の中のグレート・マザーに気をつけよう

母親の中にも、やさしさと恐ろしさ、二面性を持ったグレート・マザーの気質があります。自分の中のグレート・マザー的な「子どもを支配したい、言うことを聞かせたい」という思いがムクムクと立ちあらわれることがあると思います。

そんなときは、「あ、またやっちゃった!」と気づくことが大切です。

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私は子育てを始めてから最近まで、悪いグレート・マザーにならないようにおびえていました。怒ったりして子どもに嫌われたくなかったんです。でも、グレート・マザーを知り、怒ることをあまりしていなくても、子どもはグレート・マザーを母親の中に見るのだと知って、逆に安心しました。

グレート・マザーはユングが考えた元型(アーキタイプ)のひとつ

グレート・マザーは、心理学者のユングが考えたことばです。

ユングは、人が誰からも教えられていないのに、こころに発生する人類共通のイメージを元型(アーキタイプ)と名付けました。グレート・マザーも元型のひとつです。

グレート・マザーとはユングが考えた元型のひとつ

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グレート・マザーは、起きているときにふだんは意識できない「無意識」の層で眠っています。しかし、人生の必要な時期になるとグレート・マザーが動き出し、いろいろな作用をするとユングは考えました。

元型の解説はこちら

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子どもの絵に出てくるグレート・マザーとは?実例で紹介!

子どもの絵には、グレート・マザーの象徴が出てくることがあります。

実際、私の息子が描いた絵を参考に紹介しますね!

グレート・マザーの象徴:謎の渦巻き

グレート・マザーは、子どもの絵や夢に、渦巻きとして出てくることがあります。

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この絵は息子が4歳の時に描いた絵です。謎の渦巻きが、絵にたびたび登場するので何なのだろうと思っていました

ちょうど、息子は4歳の反抗期で、毎日暴言を吐いていました。こちらの絵も、色が赤と黒を使っていて、アートセラピー的にも「怒りの絵」となっています。こころの中で、グレート・マザーと戦って、成長しようとしていたんだなぁと思います。

グレート・マザーの象徴:恐ろしいおばけ、サメなど

グレート・マザーは、子どもの絵や夢に、恐ろしいおばけや、狂暴な動物(サメ、恐竜など)としてあらわれることがあります。

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この絵も、息子が4歳の時に描いた絵です。非現実的なおばけのようなキャラクターがたくさん出てきてびっくりしたのを覚えています

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アートセラピー的な見方をすると、線の書きかたも雑で、ものすごい怒りがこめられていそうです。

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子どもの絵にグレート・マザー的な要素が出てきても、心配しすぎないでください。「カタルシスアート」といって、怖い絵を描いたりすることで、こころの浄化作用があるのです

まとめ

ユング心理学のグレート・マザー(太母)とは、実際の母親のことではなく、人類のこころの中にある母なるもののイメージです。

グレート・マザーは、あらゆるものを育てる母なるもののイメージというやさしさの象徴その偉大な力を持て余してあらゆるものを呑み込む恐ろしい性質という二面性が特徴です。

子どもが荒れていて大変なときは、「内なるグレート・マザーと戦っているんだな、成長しようとしているんだな」と受け止めてあげましょう(大変ですけど…ね!)

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