お子さんが内向的か外向的かによって、親としてもどう接していいかわからないことってありますよね。特に親が外向的なのに子どもが内向的だったり、逆に親が内向的で子どもが外向的だと、子どものことが理解できず苦しむ親御さんもいます。
この子はこのままで大丈夫なのかな?と親としては子どもを変えたくなってしまうもの。
この記事では次のことがわかります。
- 子どもの内向型・外向型の傾向がわかる!
- 子どもの傾向からどう接すればいいかがわかる!
子どもの内向型・外向型とは?どんな特徴があるかを解説
内向型・外向型は、心理学者のユングが1921年に発表した「タイプ論」で初めて出てきました。
内向型か、外向型かは「自分を基準にしたときに、自分の外側の世界と内側の世界のどちらにより関心をもつか」で考えます。内向型か外向型か、どちらかがいいということはありません。
内向型の子どもの特徴
内向型の子どもは、こころのエネルギーが自分の内側に向かって流れています。
内向型の子どもの特徴
- 人の集まる場所が好きではない
- 社交的になれない
- 自分から話すのが苦手
- じっくり考えるのが得意
外向型の子どもの特徴
外向型の子どもは、外側の世界に関心が向かいます。
外向型の子どもの特徴
- 人がたくさんいる場所が好き
- 集団生活になじむことができる
- 社交的に誰とでも話せる
- おしゃべりが上手
完全に内向型・完全に外向型という人はいないことに注意!
内向型・外向型といっても、チェックリストで「あなたは完全に内向型ですね」と言えるようなものではありません。完全に内向型、完全に外向型という人は存在せず、誰もが日々内向型と外向型のグラデーションの中を行き来しています。
また、内向型・外向型は、「基本的なその人のこころのあり方」なので、実際の行動は違うこともあります。こころにはバランスをとろうという動きがあり、「内向型の子どもが、なぜか歌を歌うのだけは平気」というようなケースもよくあります。
子どもを理解するときの座標軸のようなものと考えるといいでしょう。
内向型の子どもは幼稚園や小学校低学年でつまづきやすい!?
現代の日本は、外向型の子どもが好まれている
現代の日本は「明るく元気な子」や「環境に適応できる子」など、外向型の子どもが好まれる傾向にあります。特に小学校ではその傾向がつよいことは、小学生のお子さんをお持ちの方ならよくわかると思います。
内向的な子どもは、なにごともよく考え、自分の価値観に照らし合わせてからでないと反応しません。親や先生が言っても、自分で納得しなければものごとを受けつけないので、意固地な感じを与えることがあります。
そのため、集団生活に入る幼稚園や小学校低学年でうまくいかないこともあるようです。
内向型の子どもは、その子を理解できる大人が必要
内向型・外向型の性格の差は、本来持って生まれた傾向なので、環境のせいではありません。子どもがふたり以上いる人は、子どもによって生まれながらに性格が違うなぁと実感することも多いのではないでしょうか。
内向型の子どもは、誰かがその気持ちをわかってやらないと、現実の世界から目を閉じてしまって、疑い深いむずかしい子どもになってしまうことがあります。でも、本当は内向型の子どもは、想像力が発達しているおもしろい子であることが多いのです。身近な大人である親が、その子のこころの世界に興味を持ち続けてあげたいなぁと思います。
また、大人になるにつれて無意識の中に埋もれた反対の傾向を知るようになり、バランスをとっていくようになります。小さいうちに、まわりから無理に矯正しようとすると、自信のない不安定な子どもになってしまうので気を付けたいですね。
親との相性で育てやすさ・育てにくさを感じる
なんとなく育てにくい子、かわいく感じられない子と感じてしまうとき、自分と反対のタイプである場合があります。そういうときは、実は子どもが親の弱点である反対の性格を持っているととらえることもできます。どんな小さな子どもでも、それぞれ性格や特性があります。
子どもを育てにくいなと思ったときは、自分自身の考えを押し付けたり、自分の考えだけで子どもを判断しないように気をつけましょう。
親が外向型で子どもが内向型の場合は、心配しすぎに注意
親が外向型の場合、引っ込み思案な子どもを「気が利かないで、のんびりさんで心配」と思ってしまうことも多いのではないでしょうか。
気が利かないのんびりさんの子どもも、本当はじっくり自分で考えているのかもしれません。親とはちがう基準でものごとを考えていることもあります。子どものペースを大事にしてあげてほしいなと思います。
親が内向型で子どもが外向型の場合は、怒りすぎに注意
親が内向型の場合、子どもが外向型だと「人の話をしっかりきかないし、その場をごまかすし困ったものだ」と感じたりすると思います。外向型の子どもは、外界に対する興味が強すぎて、危険なことをしたり動きすぎたりして、「もっと落ち着いて行動して!」と言いたくなることも多いでしょう。
子どもが外向型なのに、親が内向型の価値観を押し付けると、一見そのとおりにふるまってくれることもあります。でも、子ども自身がとても疲れてしまうのです。外向型の子どもも、その子の特性を大事にしてあげたいものです。
まとめ
内向型か、外向型かは「自分を基準にしたときに、自分の外側の世界と内側の世界のどちらにより関心をもつか」でした。
内向型か外向型でどちらがよいということはありませんが、今の日本は外向型が求められることが多いので、内向型の子どもは生きづらくなってしまうことも多いです。外向型の子どもも、落ち着きがなく注意されすぎたりすると、やはり自信を失ってしまいます。
ひとりでもいいので、味方になってくれる大人がいると子どもは安心します。子どもの生まれ持ったタイプをそのまま受け入れられる親や大人でいたいですね!