この記事では、次のことがわかります!
・自分にとって、隠された怒りの意味がわかる!
・深層心理があなたに夢を見せた目的がわかる!
・深層心理があなたに気づいてほしいこころのバランスがわかる!
怒る夢・怒られる夢は、現実で自分の怒りを認めていないときに見る
怒る夢・怒られる夢は、現実で自分の中にある怒りを認めていないときに見ると考えられます。
この記事では、ユング心理学をベースに夢分析という方法で夢を読み解いていきます。
夢分析とは?
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夢分析では、登場人物はあなたの分身としてとらえます。まずは、登場人物がどんな意味を持つのか、見てみましょう。
登場人物別、怒る夢のとらえ方
ユング心理学では、夢の登場人物を自分の分身としてとらえます。ここでは登場人物別に、怒る夢の意味を考えていきましょう。
自分自身が怒る夢は、ふだん怒りを抑え込んでいることに気づいてほしい
夢で自分自身が怒っていた場合、無意識の中に怒りを抑え込んでいることに気づいてほしいという、深層心理からのメッセージです。ふだん、あなたはまわりの人に対して「怒ってはいけない」と我慢している部分があるのではないでしょうか?
自分自身が怒る夢を見たら、自分が抑え込んでいる感情に目を向けてあげましょう。そして、夢の中だけでも怒りの感情を出せたことを、認めてあげましょう。夢の中で感情を出せるようになると、現実でも少しずつ自分の気持ちを伝えられるようになります。
同性の友人や知らない人が怒る夢は、あなたの影の部分からのメッセージ
ユング心理学の夢分析では、同性の友人や知らない人が夢に出てきた場合、あなたの影の部分(シャドウ)ととらえます。自分自身が開発していない部分を持っている人が、影となって夢に出てくるのです。
あなたの影の部分が怒っている夢は、自分の影の部分に気づいてほしいという深層心理からのメッセージでしょう。
シャドウとは?
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自分の怒っている影の部分は何なのか?を考えてみるといいでしょう。
母親が怒る夢は、あなたの女性性からのメッセージ
ユング心理学では、母親はグレート・マザーといって女性性の二面性をあれわすと言われています。やさしさの部分と、人を飲み込むほどの恐ろしさの部分です。
ほんものの母親が怒っていると考えるのではなく、「自分の中のグレート・マザーが怒っている」と考えます。つまり、「自分の中に人を飲み込むほどの恐ろしさが眠っているから気ををつけてね」というメッセージです。
グレート・マザーとは?
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夫が怒る夢は、あなたの男性性からのメッセージ
ユング心理学では、女性にとって夢に出てくる男性は、アニムスといって女性の中の男性的な魂ととらえます。ですので、夢に出てきた夫は、夫本人というより「自分の中の男性性」ととらえてみましょう。
自分の中の男性性が怒っているということは、「まだ開発されていない男性的な部分に目を向けてほしい」というメッセージかもしれません。逆に仕事をバリバリやっている人なら「男性性が暴走していないか?」というメッセージかもしれません。その場合は、自分の中の女性性に目を向けるタイミングの可能性があります。
深層心理があなたに怒る夢を見せた目的とは?
深層心理が、あなたに怒る夢を見せた目的は、「自分の中に怒りがあることに気づいてほしい」です。
ユング心理学では、起きているときを「意識」、寝ているときを「無意識」と分けて考えます。夢の中には、無意識の世界に封じ込められている、深層心理が出てくると考えられています。
普段起きているときに、意識的な自分が「怒ってはいけない」と感情を封じ込めているとします。現代は、怒ることはあまり良いとはされていないので、自分の怒りを知らないうちになかったことにしてしまう人も多いのではないでしょうか。そうすると、怒りのエネルギーは、無意識の世界に閉じ込められてしまいます。
起きているときには、意識の支配下にあるため、怒りの感情はコントロールされていて出てきません。ですが、眠りの世界に入ると、感情がコントロールされていない無意識の世界になるので、怒りが出てくるのです。
深層心理があなたに気づいてほしいこころのバランスとは?
ユング心理学では、夢を見るのはこころがバランスをとるため、と考えます。現実の世界で「怒るのがよくない」と考えていると、無意識の自分は反対の方向でバランスをとろうとするのです。
そのため、夢の世界で「怒る登場人物」が出てくるわけです。
自分が怒る夢を見た場合
あなたは、自分の感情を我慢して生きているところはないでしょうか。現実の世界で自分の怒りの感情を認めず、「これはいけないことなんだ」と我慢しすぎると、夢の中で「怒る自分」が出てきます。
これは悪いことではなく、怒りという感情のバランスを、夢でとってくれているのです。怒りという感情が自分にもあることに、気づいてほしいという深層心理からのメッセージなのです。
ですから、自分が怒る夢を見た場合は、夢がこころのバランスをとってくれているのだなぁと気づいてあげることが大切です。
自分が怒られる夢を見た場合
あなたは、誰かに怒られることを気にしながら生きているところはないでしょうか。
自分が怒られることを気にしている人は、実は自分の怒りをまったく認めていないことが多いのです。
自分に怒りがあっても、それをまったく認めていないと、今度はまわりの人が怒りはじめる、ということがあります。ですから、自分が怒られる夢を見た場合は、自分が怒る夢を見た場合よりも、より、無意識の奥の層に怒りを隠してしまっていると言えるでしょう。
まとめ
怒る夢は、現実で自分の中にある怒りを認めていないときや、怒りを表現できていないときに見ることが多いです。
怒り自体は、人間の自然な感情です。怒りがあることが悪いのではありません。
ですが、現代は怒ることはあまり良いとはされていないので、自分の怒りを知らないうちになかったことにしてしまう人も多いと思います。
怒る必要のあることは、自分の怒りたい気持ちを素直に伝えていきましょう。そうすると、夢も変化していきます。